日本で初のラウンドアバウト公道実験が始まりました。


飯田の吾妻町ロータリーをラウンドアバウト化する実験が始まっています。まずは、名古屋大教授の中村先生を始めとする関係者の皆様のご尽力に敬意を表したいと想います。


飯田ケーブルテレビさんよるライブカメラ<リンク>を見ると、皆さんきちんと環道側に譲ってますね。すばらしい。
誰ですか?日本人には無理とか言う人は(^^)


非常に気になるのは、優先関係に関する標識がどうなっているのかということ。


少なくとも、右下から入る道路には、横断歩道のかなり手前に「とまれ」と停止線が見えます。しかし、意義の不明な停止線なので、多くのドライバーがとまどったり、無視して環道の手前まで進んで止まっている様子がライブカメラでよく分かります。


日本には譲れ標識が無いという問題はこれまで指摘してきた通りですが、いよいよ法制化する必要が迫っているようです。

いつまでも、道路構造に見あわない非合理な規制標識を代用していてはイケマセン。遵法意識の錯乱と低下、標識の信頼性の低下など、問題が多いのです。


初の公道実験ということですが、全方向が一時停止規制になっているものであれば、東海環状自動車道の豊田藤岡インターのすぐ近くに既に整備済みです。やはり規制はほぼ無視されていて、実態としてはきちんとラウンドアバウトになっているので、譲れ標識さえ設ければ完成です!


もう一つ気になったのが、「エプロン」部分の通り抜け。中央島のまわりのゼブラの部分を英語では「エプロン」と言って、本物は一段高くなっていて内輪差の大きい大型車が後輪を乗り上げるためのものなのですが、これは平面なので、直線的に通り抜ける車両が少なくはないこと。

速度抑制効果が生きていないので少々ロータリーに近い状態のままですね。始めからある幾何構造で実験をしているので、いろいろと制約があったのかもしれないです。


ラウンドアバウトでない呼び方も早く創作しないといけないですね。
ロンポワンでなくてもいいので!


上が元の状態で、下は実験のため道路標示をラウンドアバウト的にしてある。


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