道路特定財源の一般財源化について 第一回


これからしばらく、道路特定財源一般財源化に関して書く予定です。


まず始めに、道路構造改革を提唱している藤田兄弟の基本的な姿勢をまとめます。

必要にして、減らしてはならない道路財源なのだから、
あえて一般財源化することに意味はなく、そのための議論は、時間と労力の無駄に過ぎない。

この話題の本質は、自動車ユーザーからの税収だから自動車関係に使うべき、などといった議論を超越した所にあります。


日本は、愚劣な道路行政によって、遅いのに危険な道路環境をつくりだしてしまいました。そして今、その修正(道直し)に膨大な費用が必要となっているのです。


特に生命に関わりのある危険性だけを考えても、先進諸国に比べて危険な道路環境を放置するのか(全く安全化対策をしないわけではないが、これまで通りということ)、少なくともまっとうな道路交通が営まれている国並みの事故発生率に抑えるために、抜本的な対策に取り組み始めるのか。真剣に考えなくてはなりません。


もちろん 危険性をできる限り減らす選択をすべきであることは明白です。そして、そのためには膨大な費用が必要なのです。これは生命に係わることなので、お金が有ろうが無かろうが取り組まなくてはならないことですが、ここに、道路特定財源が「余っている」なら、是非ともそれを使うべきではないでしょうか。


こう考えれば、余っているなら一般財源化するべき、などという意見はとんでもない間違いで、一般財源化の議論は時間と労力の無駄に過ぎないことがわかるでしょう。


将来的に一般財源化の議論が避けられないとしても、再び始める時の条件を決めておいて今は延期すべきです。例えば、交通事故の発生件数が半減したら。というように。


次回は、道路整備と財源に関する具体論「どう使うか」についてです。