完全な注意?恐ろしい日本の現実


今日は、イギリスの交通省 The Department for Transport (DfT)が取り組んでいる、交通事故抑制キャンペーン THINK! campaigns のテレビコマーシャルから、恐ろしい日本の現実について書きます。

まずはビデオを見て下さい。<こちらのページから> 混雑時はダウンロードに時間がかかります。





ショッキングですが、真剣に事故を減らそうとしている国ではこれくらいは序の口です。それはさておき、最後に次の文章が出ます。

55 teenagers a week wish they'd given the road their full attention.
一週間に55人のティーンエイジャーたちが道路に完全な注意をしていれば。(ちょっと超訳?)

「完全な(full)」であることに注目してもらったうえで、私(兄)が先日も遭遇した、日本の交通環境における日常を紹介します。



その一
5,6人の中学生くらいの女の子たちが、4車線道路の歩道を左側通行に対して逆走方向でやってきた。交差点で二手に分かれて、そのうちの2人が直進で、あとは右折して歩道へ入って行く。その時、直進する子が、分かれ行く友達の方向を見ながら右手を振って「バイバーイ!」と元気よく言いながら、右折車も待つ交差点を渡りだした。他の交通を全く確認することなく。

その二
普通車がどうにかすれ違える幅の旧道の街路を自分が自転車で進行中、40mくらい前を、自転車が一瞬にして横切った。見通しの悪い狭い路地から横切る人が、旧道を安全に横断するための完全な安全確認をするには、一旦ほとんど停止するくらいの速度に落とす必要がある。しかし、あの速度は違った。そのあたりは左から右に向けて下る形に傾斜していて、そこを下る速度そのままで突っ切っていったのだ。



下に引用したビデオの説明文にもありますが、跳ねられてしまった彼は、首をしっかり回してまで右は見ています。しかし、逆の方向から自動車が来てしまったのです。だから「完全な」注意をしていれば、なのです。

He looks one way as he steps into the road, but a car comes from the other direction and knocks him down.

恐ろしいことに、日本では「完全な」どころか、まったく確認していない人がかなり大勢います。特に歩行者や自転車運転者に多いのですが、その延長上にあるエンジン付き車両の運転者も似たり寄ったりです。こんな道路利用者だらけの日本で事故が多いのは当然なのです。


同サイト内のこのページでは、他のビデオや資料が見られます。
そのなかの1つ、シートべルト編
ショッキングに作っていながら、心理的配慮がされているのが分かります。


それにしても、日本ではテレビなどで交通事故防止キャンペーンの政府公報を見ることはありません。これを徹底的にやることで、交通事故はかなり減らせるのですが…